台湾本島の北端に位置する基隆市は、元々「雞籠」という名称でしたが、古くに「基地昌隆(繁栄の基地となる)」と言う意味を持たせて「基隆」と改名されました。
全市の総面積は132.7589平方キロメートルで、そのうちの95%が丘陵地です。山に囲まれた東、西、南の三方は近隣の県市と隣接し、わずかに平野があるのは北側のみで、大海に面しています。水深が深く内陸に湾曲した地形であったため、昔から港に適した場所とされてきました。
交通の不便な時代、三方を山に囲まれていた基隆では、他の県市との交流を頻繁に行うことができませんでした。しかし、海洋文化の影響を受ける機会に恵まれていたため、特有な海洋文化が生み出されました。
湿気が立ち込み、かすんだ景色の奥には、数百年にわたって風雨と戦火に洗練された独特の魅力が隠されています。たとえば、巨船が並ぶ国際港湾都市、にぎやかで美しい中元の祭典、多種多様で優れた「廟口小吃」、そして砲台とトンネル、岬と入り江、漁港と魚市場など…、そぞろ歩きをするうちに、離れがたく思うことでしょう。
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